No155記憶に残る経営者の言葉55 株式会社びわこホーム(福岡県福岡市;不動産・建築業)上田裕康会長

今回は2015年2月に坂本ゼミの京都・滋賀合宿先としてご訪問した『株式会社びわこホーム』さんです。上田裕康会長の正直で飾らないお話は今も印象に残っています。

びわこホームは地域密着でおもに若い世代を中心に新築住宅販売を事業としている会社です。

視察に伺った当時は全国展開をする大手住宅メーカーを抑えて、びわこホーム社が地域の新築着工棟数12年連続でNo1という状況でした。

同社設立後しばらくの間、営業実績重視でした。上田社長(当時)は口癖のように“売れ!売れ!”と言っていたと正直にお話されました。

歩合給制は年収が1500万円となる社員もいたといいます。

“売れ!売れ!”に始まる悪しき風土は、一部の社員がお金を得たと同時に、多くの社員が離職していきました。欠員は中途採用で補いますが、それは“終わりの見えない不毛なサイクル”でした。そんな状況に上田社長(当時)は強い危機感を持ちはじめました。

“永続する企業をつくりたい”、“社員が幸せになる会社をつくりたい”、そう考えた上田社長は歩合給廃止に向けて、新しい人事制度を1年ほどかけて外部に学びました。そこから同社の人を大切にする経営が始まっていきます。

上田会長は“13才の時お父様を事故で亡くして以来、母子家庭となってお母様が6畳一間で兄弟3人を育ててくれた”のです。大人になって、住宅の営業の仕事につき、毎日飛び込み営業を続けます。ある夏の暑い日、玄関をたたくと女性が、「お疲れさん、上がっていき~」と声をかけてくれ、麦茶を出してくれました。話を聞いてくれるかと思ったが、「お兄さん、悪いけどうちは母子家庭で家は買えないの」、その一言は上田会長の子供時代の境遇と重なったのでした。

その後独立して会社を設立しました。同社がターゲットとしている年齢層は25~35才くらいです。“例え母子家庭であっても若い人に家族団らんとなる家庭を持ってほしい”、という創業の想いがあったからなのです。

以前に投稿した記事は 株式会社びわこホーム【No79いい会社視察2015/2/20】 です。このブログ内を検索してご参照ください。

***補足***

この投稿では「法政大学大学院 政策創造研究科 坂本研究室」や「人を大切にする経営学会」での経験をもとに毎週火曜日にお届けしております。個人的な認識をもとにした投稿になりますので、間違いや誤解をまねく表現等あった場合はご容赦いただければ幸いです。(人を大切にする経営学会会員;桝谷光洋)

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です