NHK大河「光る君へ」を仕事に活かす 源氏物語

源氏物語は、三部作、全54帖、登場人物400人以上、和歌795首、文字量100万字以上、参考文献60種以上に及びます。

平安中期の貴族社会の様子が描かれ、当時の一条天皇から高く評価されました。

源氏物語 第1帖 桐壺                                                 

いづれの御時にか女御更衣あまたさぶらひ給ひける中に いとやむごとなき際にはあらねどすぐれて時めき給ふありけり

天皇の皇子ではあるが母親の身分が低い更衣だったため皇位継承者とならず源氏の姓をもらって臣籍降下した光源氏の4世代に渡る物語です。恋愛物・政治物・怨霊物が合わさった長編小説です。

第一部 光源氏の恋愛遍歴と嫉妬怨霊を展開し、貴族政治の最高栄誉を極める前半生

第二部 光源氏は愛情生活に破綻し無常を覚る出家を志す後半生と姫君たちの恋愛事情

第三部 光源氏没後の子孫たちの恋愛事情と出家の人生哲学

源氏物語には二つの大きなタブーが描かれています。

秘められた源氏の浮気により、即位した天皇が天皇の皇子ではなく源氏の子というタブー

物語の主人公は、スポンサーの藤原氏ではなく藤原氏の現実の政敵である源氏というタブー

さらに、紫式部は物語の存在価値をこう説明しています。

誰でも身の上として多少誇張はあるにしても、生きる人々の満足できずに後世に言い残したい、心に閉まっておけずに語ったものが、物語の始まりなのです。

事実を書くことは関係者に都合が悪く支障があるが、物語なら心の真実を描ける。

紫式部は恐ろしき文才を持っています。

(人を大切にする経営学会:根本幸治)

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