ウェルビーイング経営

みなさん、こんにちは。経営人財塾6期生、株式会社アジャイルウェアの代表取締役の川端です。今日は、私が2012年に起業してからずっと大切にしてきた価値観が「ウェルビーイング経営」へとつながってきた経緯をお伝えしたいと思います。

創業当初から、顧客満足と開発者満足の両立を目指し、人を中心としたソフトウェア開発であるアジャイル開発を取り入れ、フルフレックス制度の導入など、従業員が快適に働ける環境作りをしてきました。柔軟な働き方ができ、好きな開発に集中できることが、従業員のモチベーションや生産性向上、そして何よりも楽しく仕事ができることにつながると信じています。

「自由に」「好きなことをする」「心理的安全性」そして何よりも「人を大切に」といった価値観を当時の私はさまざまな言葉で表現していました。その後、従業員一人ひとりの幸せにフォーカスした「ウェルビーイング」という概念に出会い、これこそが私が目指す会社像の重要な軸となることを感じ、ウェルビーイング経営を意識し始めました。ウェルビーイングは「身体的にも、精神的にも、社会的にも満たされた状態」のことで、欧米ではウェルビーイングが働く人の生産性、創造性にポジティブな影響を与えることが研究でわかっています。

2020年コロナ禍に入ってすぐ、人を大切にするという価値観から、全従業員を在宅勤務としましたが、私自身は運動不足から10kg太るという結果になってしまいました。従業員も同じような問題を抱えていると考え、運動量で手当がもらえるという施策を講じ、全従業員にスマートバンドを付与し運動量の見える化を行うことで運動を促しました。

この課題は弊社だけに起こっていることではないと考え、世の中の従業員の運動不足解消(身体的ウェルビーイング向上)を目指す新規サービス「KIWI GO」を立ち上げました。

今では人間関係のウェルビーイング向上にも繋がるサービスとして発展しています。

社内の取り組みとして最も大きなトピックであり決断は、隔週週休3日制の導入です。創業当初から「いつかは週休3日制を」と考えていましたが、まずは隔週からチャレンジすることにしました。ウェルビーイングは仕事面だけが充実すればよいというわけではありません。隔週週休3日によって、さらに充実したプライベートを過ごし満足感・幸福感を得ることによって、仕事にもやりがいを感じることができると考えました。この制度導入後、従業員の働く環境やワークライフバランスへの満足度は向上し、幸いにも売上・利益も無理なく成長を続けています。

その後、私は「人を大切にする経営学会」の坂本先生との出会いを経て経営人財塾に参加し、「いい会社」の企業経営者から多くの知識や刺激を得ました。「人を大切にする」と「ウェルビーイング」は共通するところが非常に多いと感じながら塾生として有意義な時間を過ごしてきました。

私は、人を大切にする、従業員を大切にする経営課題を解決する1つのアプローチとしてウェルビーイングという観点で施策を立てるのが有効なアプローチの一つだと考えています。ウェルビーイングは日本国内ではまだまだ認知度が低い概念ではありますが、ウェルビーイング経営、つまりは従業員のウェルビーイングのための働き方や施策、環境、風土を作ることを経営の中心に置くこと、それが必ずや会社の業績向上につながる、それを信じ、証明していきたいと思っています。

最後になりますが、ウェルビーイングについては欧米をはじめ様々な研究があります。それらをまとめたものとして、自治体としてウェルビーイングに取り組まれている富山県のサイトをご紹介いたします。ご関心のある方はぜひご覧ください。

https://www.pref.toyama.jp/100224/wellbeing-toyama.html

人財塾6期生 株式会社アジャイルウェア 川端光義

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「ウェルビーイング経営」への1件のフィードバック

  1. 川端さん、前向きに取り組まれていますね。「自由に」「好きなことをする」「心理的安全性」は、私が役員を受けている会社にも大事な要素です。また富山県は、仕事で長年お世話になった自治体です。最近は、自治体もウェルビーイングを志向していますね。私も参考にさせていただきます。