「責任あるサプライチェーン等における人権尊重」③
前回は、人権方針の策定にあたっての会社の取り組み姿勢、企業理念との結びつきについて見てきました。
本日は、人権方針策定の具体的な内容について、見ていきたいと思います。
責任あるサプライチェーン等における人権尊重のガイドラインでは、具体的な内容はそれぞれの企業で独自に定めるべきとしています。
しかし、大きな柱としては、多くの会社で同様の柱立てをしています。
前回確認した、サントリーグループの人権方針の柱立ては以下の通りです。
1.基本的な考え方
2.適用範囲
3.人権尊重の責任
4.人権デュー・ディリジェンス・救済
5.情報開示
6.対話・協議
7.教育・研修
8.責任者
9.人権における重点テーマ
ファンケルグループ基本方針は次の柱立てです。
1.人権に対する基本的な考え方
2.適用範囲
3.人権尊重責務の実行
4.人権デューディリジェンスの実施
5.対話・協議
6.教育・研修
7.救済
8.担当責任者
9.情報開示
10.適用法令
第10回日本でいちばん大切にしたい会社大賞経済産業大臣賞を受賞したライオン株式会社の人権方針も次のような柱立てです。
1.目的と理念
2.人権の尊重
3.人権尊重のためのマネジメントシステム(人権デューディリジェンス)
4.対話と協議
5.教育
6.救済
7.情報公開
このように見ていくと、項目自体はほとんど同じだとわかります。重要なのはそれぞれの項目の中身です。次回はその中身を見ていきたいと思います。
(学会 法務部会 常任理事 弁護士山田勝彦)
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