No309『医療法人社団わく歯科医院(兵庫県丹波市)』第14回受賞企業ホームページから

このシリーズでは「第14回日本でいちばん大切にしたい会社大賞」受賞企業のホームページを拝見して印象に残った内容を紹介します。
 https://www.wakushika.jp/
今週は医療法人社団わく歯科医院(兵庫県丹波市)さんです。厚生労働大臣賞を受賞されました。

●概要
医療法人社団わく歯科医院
所在地:兵庫県丹波市氷上町成松460-1
院長:和久 雅彦(わく まさひこ)
平成9年:父の跡を継ぎ開業
平成26年:現わく歯科に移転開業

●和久雅彦ストーリー
わく歯科医院 院長 和久雅彦ストーリーにしばらくお付き合いください。”で始まる読み物です。
大きくは『生誕~小学校』『中学~高校』『大学時代』『勤務医時代』『開業~現在』に分かれています。
6600文字以上ある言葉はすべて生き生きしています。
経営者の生き方や考え方、メッセージを知ることは、あらゆる関係者にとってとても大切なことです。

・“(歯医者の息子として生まれた和久院長ですが、)父が仕事の合間につく「ため息」から、幼心につまらなさそうに見え、いつの間にか歯医者に対する解釈は「世界で一番面白くない仕事」と認識していた”
・“一浪ののち親との約束で歯科大学に入学したものの、アンダーグラウンドなバイトばかりを選び「どうやって大学を辞めるか」を考え続ける親不孝な息子になっていきました”
・“そんな私を救ってくれたのが、今は亡き口腔外科のK先生でした。アルバイトで売れ残った焼き芋を買ってもらおうと訪れた深夜、明かりのつく口腔外科の医局で「おい和久、焼き芋売りながら国試受かったらかっこええやんか~」”
・“その言葉がようやく火をつけてくれました!一日16時間~18時間、文字どおり死に物狂いで勉強”
・“食事は机の前で勉強しながら食べられるおにぎりと栄養ドリンク。トイレは3m前からチャックを下ろし、シャワーは5分と決め、睡眠時間は2時間で目が覚め、どんどん神経が研ぎ澄まされる感覚を抱きました”
・“その時です。300ページにも及ぶテキストを2時間で暗記し、問題を読むと解答がはっきりと浮かんで見えるのです。”

●わく歯科の求める人材
https://www.wakudental.jp/recruit/jinzai.html
このページにはわく歯科の求める人材が生きた言葉でわかりやすく書かれています。
中でも“自分たちが仕事をする上で大切にしている信条”として「あるレジ打ちの女性」のお話が載っています。
どんな仕事でも尊いものであることや、誰もが大切な存在であることなどこの主人公を通して多くの学びがあります。
わく歯科さんの理念経営の在り方がよくわかります。

●最後に
「第14回日本でいちばん大切にしたい会社大賞」受賞のコメントです。
“この度はこのような名誉な賞を賜り、光栄の極みでございます。振り返れば10数年前に坂本先生の「日本で一番大切にしたい会社」を号泣しながら拝読し、迷いなくこの5方良し経営の優先順位に沿った経営を意識して参りました。同時に当院の経営理念「良心と愛に基づいた行いを通じて、縁ある人々の健康と幸せを創造します」は、天が我々に求める姿だと刻みました。過疎化の進む地方都市にあって、業界上位の業績を上げることのできた背景は、10年間退職者を出さなかった良好な人間関係です。これもすべて坂本先生や先輩経営者の皆様のお導きによるものです。あと二年で当院は100周年でもあり、先祖にもこの賞にも恥じぬよう、一同さらに精進して参る所存でございます。 ”

***補足***
この投稿では「法政大学大学院 政策創造研究科 坂本研究室」や「人を大切にする経営学会」での経験をもとに毎週火曜日にお届けしております。個人的な認識をもとにした投稿になりますので、間違いや誤解をまねく表現等あった場合はご容赦いただければ幸いです。(人を大切にする経営学会会員;桝谷光洋)

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