「トラックGメン」は他人事ではない

いよいよ4月より、これまで残業規制の猶予を受けていた医師、建設、物流の3業種も対象となり、違反企業には罰則が課せられます。

 物流に関し、昨年7月、トラックGメンが創設されました。国土交通省によると、全国162名体制で、荷主、元請事業者への監視を強化するとされていました。

それに加え、昨年12月23日には、厚労省が、都道府県労働局において「荷主特別対策チーム」を編成し、「荷主特別対策担当官」を中心に、トラックGメンと連携して、労働条件の改善と取引環境の適正化に努めはじめています。

 この監視対象は、前述したように運送業者に対してではなく、「荷主」に対して行われるということですので、荷主となりうる企業全てに影響が及びます。

 荷主に対する対応は、次の3つとなります。

  1. 働きかけ:違反原因行為を荷主がしている疑いがあると認められる場合
  2. 要請:荷主が違反原因行為をしていることを疑う相当な理由がある場合
  3. 勧告・公表:要請してもなお改善されない場合

昨年10月時点の「働きかけ」は251件、要請は10件でした。国土交通省が発表している「要請」の内容をみると、概ね3時間を超える荷待ちがある場合には対象となっています。

昨年11月、12月には、集中監視月間として「働きかけ」47件、「要請」164件となりました。

 そして、本年1月26日には、長時間荷待ちを指示した荷主の王子マテリアルと長時間荷待ちや過積載運行、契約にない付帯業務など5件の違反行為が疑われる元請けのヤマト運輸に是正勧告がなされました。

 日経新聞によれば、厚労省の労働基準局長が国会において「長時間労働を見直す。後戻りはできません。」と強調したとのことで、改正方が施行される4月以降は、より集中的に監視が行われることになりそうです。

 以前にもブログに書きましたが、運送業運転手の労働時間を守るのは、運送業者だけではなく、個人として宅配を受ける私たち含め、かかわる全ての人の責任です。私事として、受け止めなければならないと思います。

 (学会 法務部会 常任理事 弁護士山田勝彦)

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