No308『株式会社イオンファンタジー(千葉県千葉市)』第14回受賞企業ホームページから

「第14回日本でいちばん大切にしたい会社大賞」受賞企業のホームページを拝見して印象に残った企業をご紹介します。
 https://www.fantasy.co.jp/

株式会社イオンファンタジー(千葉県千葉市)さんは経済産業大臣賞を受賞されました。
主な事業はショッピングセンター内「アミューズメント施設」及び「プレイグラウンド」の運営です。

●概要
設立 1997年2月14日
資本金 18億6百万円
代表者 代表取締役社長 藤原 徳也
従業員数 7,432名(パートアルバイトは8時間換算、2023年2月期中平均)
事業内容 ショッピングセンター内「アミューズメント施設」及び「プレイグラウンド」の運営
世界の店舗数 日本・中国・アセアン9カ国に1,170店舗を展開(2024年1月末日現在)
東京証券取引所プライム市場に上場

●トップメッセージ (【企業情報】ではなく【サステナビリティ】ページから)
イオンファンタジーと私の出会いは1995年、ゲームセンターのアルバイトで、イオン(旧ジャスコ)伊賀上野店の「モーリーファンタジー」で働き始めたことがきっかけです。  ある時、私はゲーム機の下に落としたメダルを一生懸命、 拾おうとしている小さなお子さまを見かけました。その子 は手を伸ばしてメダルを拾い、ホコリをフーッと吹いてゲー ム機に入れました。すると1枚のアタリメダルが返ってきた のです。その子があそんでいたそのゲームは、キャラクター によって倍率が異なり、高いキャラクターに当てると1枚で 5枚、10枚とメダルが返ってくるものでした。大人の感覚 では、高倍率のキャラクターを狙うのが普通ですが、その 子はその後も“1枚入れると1枚返ってくる”という行動を 延々と、本当に楽しそうに繰り返していました。店内の何気ないワンシーンですが、今でも鮮明に覚えて います。私は「こんなえがおをつくれるこの仕事は、とても 意味のある仕事かもしれない」と感じ、その後は「こどもた ちがえがおになるために自分は何をすればいいのか?」と 考えながら仕事に取り組むようになりました。これが、ファ ンタジーピープルとしての私の原点であり、2021年の社 長就任直後にパーパス制定をした想いにつながっています。
https://www.fantasy.co.jp/company/sustainability/topmessage/

●パーパス制定
2002年ジャスダック、2003年東証二部、そして2005年には東証一部上場と、会社が成長し、ステージが上がっ ていくに従い社会的にも注目される存在となり、売上・利 益など短期の数値目標達成へのプレッシャーが非常に大きくなってきました。企業である以上、利益の追求は当然です。しかし、今後の持続的成長のためには、イオンファンタジーが社会に対し何を提供する会社なのか、その存在意義を改めて見つめ、定義し直す必要があるとの考えに至りました。
パーパスの策定にあたっては、創業者の想い・原点を再確認したうえで、1年をかけ、多くのファンタジーピープル と対話を重ねました。
これらの声をもとに、次代を担う若手従業員と経営陣で何度も議論を繰り返した結果、私たちが存在意義の中心に位置付けたのは「こどもたちの“えがお”」です。「こどもと向き合うことは、未来の大人と向き合うこと。すなわち、次の社会をつくること」という、未来の社会に対する私たちの責任を、パーパスへの想いに込めました。
今後はパーパスをグループの最上位概念と位置付け、その実現に向け、あらゆる事業活動を進めていきます。

●最後に
株式会社イオンファンタジーさんのホームページは、上場企業でもあり多くの情報が整理され掲載されている印象です。
とりわけ藤原 徳也社長からの力強いメッセージ、経営方針や同社の進む方向の示し方はとても印象的でした。
同社の歴史を踏まえながら、新社長就任後にパーパスを一番上位に策定し、生まれ変わった新しい同社が始まっているように感じました。

***補足***
この投稿では「法政大学大学院 政策創造研究科 坂本研究室」や「人を大切にする経営学会」での経験をもとに毎週火曜日にお届けしております。個人的な認識をもとにした投稿になりますので、間違いや誤解をまねく表現等あった場合はご容赦いただければ幸いです。(人を大切にする経営学会会員;桝谷光洋)

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